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立体凧

先日、『ザ!鉄腕!DASH!!』の立体凧の話題を取り上げましたが、立体凧と聞いて、1週間前に行った『南砺ふくみつ雪あかり祭り』ポスターを思い出しました。紙風船がメインですが、その右下に『越中だいもん凧の会』と書かれた写真に「コレが凧か!?」と疑うほどの凧が出ていたからです。

『越中だいもん』を調べてみると、凧の写真がたくさん出てきます。その中でも興味を引いたのが『ドラえもん』の立体凧。凧と言うと薄っぺらいものが想像されますが、これは完全にドラえもんになってます。しかも、とてつもない大きさです。空気孔が分かりませんが、おそらく口の素材を変えているのかと思います。それにしても、凧がここまで形状を保つとは。

『大人の科学』テオ・ヤンセン

膨らんだり飛んだりすることをやっていると、面白い「最近こういうのを見た」や「今こんなのやってる」などの、有り難い情報を連絡してくれる人たちがいます。その中で最近多かったものが『大人の科学』という雑誌です。

特集は『テオ・ヤンセンのミニビースト』という、風の力で生物のように歩くものが、プラモデル感覚で作ることができるというもの。このテオ・ヤンセン氏に関しては以前もブログで紹介したとおり、風の力で歩行したり、羽ばたいたり、風に飛ばされぬよう杭を打って固定するなどの生物をプラスティックチューブで作っている作家です。

『大人の科学』は今までにも、ダビンチのヘリコプターやプラネタリウムを買っていましたが、まさかテオ・ヤンセンがそこに入っているとは。ヤンセン氏のアトリエ近くでも、彼の作品や名は知られていませんでした。やはり日本ではロボットのような機構や構造に興味が行ったのだと考えます。

そして、ふくらむの一人から「大人の科学のヤンセンのミニビースト作らないか?」という連絡がきました。ヤンセン氏の生物が、大人の科学でどう進化しているのか楽しみです。

『鉄腕ダッシュ!!』立体凧

日本テレビの番組『ザ!鉄腕!DASH!!』で、アヒル村長の全長12メートルにもなる立体凧を作って飛ばすという企画をやっていました。展開図を作って布をミシンで縫合し、最後に数十秒のフライトに成功していました。気球は風があると飛べませんが、凧は風が必須です。風速数メートルの風で、10人で引っ張ってようやく飛んでいました。どんなものでもデカくなると、可愛らしさだけでなく、ちょっとした不気味さもあるのが面白い。

時間が決められているので詳細はカットされていると思いますが、スタッフの大変さを思ってしまいます。12メートルの袋状のものをミシンで縫うということでも大変だろうし、番組では2回目のフライトで飛んでいましたが、おそらく何度も挑戦し、空気が入らず、仕方なく胸の一部を切って即席の空気孔を作ったのでしょう。飛んだときにはTOKIOの二人の歓声が取り上げられていましたが、飛んだときに画面以外のところで微笑んだ人がたくさんいたはずです。

風が無いので急遽、送風機を用意したり、人が少ないので引っ張る人を2人から10人に増やすなど、その場その場で物や人を増やせられるテレビってすごいなぁと思います。

シャボン玉のようなテント

低予算で作ることができ、持ち運びができることから、ダミー戦車ポータブルスタジオ教会など、膨らむことで形成するものが数多くあります。



フランスのピエール・ステファーヌ・デュマスというデザイナーはbubble tree tentという名の通り、シャボン玉のようなテントを作りました。作者は「お気に入りの場所で星空や夜明けを眺めながら過ごせるように」と言っているそうです。素材が透明なので外からの視線が気になる人のために、上部以外が不透明素材でできているものもあり、有料で貸し出しをしています。

言ってしまえばフレームの無いビニールハウスですが、360度全部が視界になりながらも、風や雨に保護され、温度も保たれた空間というのが、他ではできない点でしょうか。テントと言うよりホテルの一室と言う印象です。

デカイ鳥を飼いたい

最近、車内で少女とその肩に止まる大きな白いオウムの広告を見かけます。

子どものときからデカイ鳥を飼うのは夢なのですが、ペットショップでこれらの鳥を見てみると、その値段に驚きます。種類にもよりますが、だいたい15万~40万円ほど。チワワやパグで15万円ほどです。その倍以上の値段!文鳥などの小型の鳥だと数千円で済むのですが、やはりデカイのは入手しづらさと人気のせいでしょうか。

里親探しサイトではまず見つかることもなさそうで、これは地道にお金を貯めていくしかなさそうです。付け加えると、オウム科のデカイ鳥は非常に長生きするそうで、飼育下では70歳にもなるそうです。今から飼うとなると寿命が負けそうです。

中には人間と話せる鳥も居るそうで、人間で言うと2歳程度の知能があると言われています。研究によると、特殊な訓練を受けて育ったヨウムは7歳ほどの知能があったという発表もあります。

南砺ふくみつ雪あかり祭り・紙風船の始まり

日本の紙風船上げについて調べてきて、秋田や山形については、いつ頃から始まったのか書かれていますが、富山についてはそれが分かりませんでした。富山と言えば薬です。かつて薬を売っていたときに、子どもに向けて「おまけ」として正方形の紙風船を渡していました。そこから富山で紙風船上げをすることになったのではないか、と想像していたのですが、いざ聞いてみると意外な答えが返ってきました。

南砺ふくみつ雪あかり祭りで、受付の人に話をすると、「そういうことならこの方から聞いてください」と、祭りに詳しい人を紹介されました。(おそらく南砺市商工会の会長)

この祭りは1999年から始まって今年で12回目だそうです。思いのほか最近始まった祭りです。さらに、薬との関係について訊いてみると、
「いやいやいや。」と手を横に振りながら言い、こう続けました。
「まえにね、秋田県の人と材木の流通の関係があってね。秋田で紙風船飛ばしてるのを聞いて、『こりゃ、面白い』ってことで始まったの」

ということで薬やおまけの紙風船とはまったく関係ありませんでした。
やっぱり、日本の紙風船上げは秋田につながっているようです。

南砺ふくみつ雪あかり祭りの紙風船の浮力

2011_2_16_01.jpg富山・南砺ふくみつ雪あかり祭りの紙風船の内気温を考えてみました。

紙風船の大きさは幅3メートル、奥行き3メートル、高さ6メートルだそうなので、体積は54立方メートル。開口部は四角錐になっているので、50立方メートルということにしましょう。

当日の気温は2度でした。

ここまでは正確な数値です。この状態で、紙風船はギリギリの浮力で浮いていました。消防団の人がワイヤーをちょっとでも引くと降りてくるくらいの浮力です。つまり、紙風船の重さとほぼ変わらない浮力が働いていたことが分かります。

そこで紙風船自体の重さを考えてみます。
バーナーの重さを4キログラム、リングを3キログラム、紙を4キロと仮定し、合計11キログラムとします。

すると、50立方メートルの体積で、11キログラム以上の浮力を得るためには、内気温60度以上でなければ飛ばないことが考えられます。

富山・南砺ふくみつ雪あかり祭り道具集

富山で使われていた道具をまとめました。

『ジェットヒーター』
2011_2_15_01.jpg紙風船に熱風を入れるヒーターです。超強力なドライヤーのようなもの。約35000カロリーの熱出力で1台20万円ほどするそうです。炎は出ず、熱風だけ出します。


『紙』
2011_2_15_02.jpg触った感じは障子紙で、それらを2センチほど重ねて糊で接着してありました。この紙で幅3メートル、高さ6メートルの直方体を作ります。


『バーナー』
2011_2_15_03.jpgキャンプ用のガスシリンダーと、らせん状のバーナーを組み合わせてあります。らせん状のバーナーは、おそらく草焼き用のもので、液体のガスを炎の熱で気化させて強力にしています。アルミでできたフレームは手作りでした。ガスの重さが約600グラムが4つで2.4キログラム。全体で4キロほどはあると思います。


『ワイヤー』
2011_2_15_04.jpgホースリールに、太さ1mほどのコーティングされたワイヤーが巻かれています。バーナーにこのワイヤーの先端をつなぎ、ワイヤーを送り出したり、巻き取ったりすることで、紙風船の上昇と降下をしています。


『リング』
2011_2_15_07.jpg紙風船に熱風やバーナーの炎を入れるための開口部に使われる円形の輪です。素材はふくらむと同じように竹でした。しかし、丈夫なもので、幅5センチ、厚さ1センチほどもあります。これだけでも結構重そう。


『風見鶏』
2011_2_15_05.jpg2カ所に設置されていました。これがクルクル回って風の強さを示していました。


『テープ』
2011_2_15_06.jpg破けたところを補修するためのテープです。白の養生テープを使っていました。


ふくらむが使っているものと、大差ありませんが、細部で微妙な違いがあります。
秋田の上桧木内紙風船上げでも感じましたが、ちょっとしたところに、それぞれの工夫があります。

富山・南砺ふくみつ雪あかり祭り 3

昨日の続きです。

3時くらいに紙風船を飛ばそうとしていましたが、風が強いため、風待ちになりました。

その間に連凧が始まりました。凧が飛ぶくらい風が強いということです。

2011_2_14_01.jpgその連凧がのびる

2011_2_14_02.jpgのびる

2011_2_14_03.jpgまだまだのびる!

2011_2_14_04.jpg全部で120個の凧が連なり、全長200mもあるそうです。無茶苦茶長い!
まるで竜が天に昇るように左右に揺られています。


風が弱まり、凧が降りて来ました。それに合わせて紙風船が再開されました。消防団の人たちが10カ所で紙風船を広げ始めました。

2011_2_14_05.jpg先ほどのようにヒーターで温風を送り、紙風船を膨らませます。風はほぼ無風です。
紙風船が立ち上がり、バーナーを取りつけて炎で温めていると、その火が紙に引火してしまうハプニングがありました。

2011_2_14_06.jpg「うわっ、燃えてるよ!気付いてるの!?」と思っていると、消防団の人はその炎を手でパンパンと払って消していきます。消防団から言わせれば、このくらいの火は「燃えた」に入らないのかもしれません。

そうこうしているうちに、数々の紙風船が飛び始めました。

2011_2_14_07.jpg紙風船のガスバナーにはワーヤーが結ばれ係留しています。約15メートルほどの上昇と降下が繰り返されます。10個の紙風船が白い風景の中で、一度に浮かんでいきます。

2011_2_14_08.jpgその中で、他の紙風船より高く飛んでる紙風船がありました。

2011_2_14_09.jpgどんどん昇っていきます。「こんなに高く飛ばすこともあるんだ」と思っていると、どうやらワイヤーが外れたらしく「飛んで行っちゃった」そうです。

2011_2_14_10.jpgガスを積み、炎がついたまま飛んでいくというのは危険ではありますが、ゆっくりと空に吸い込まれていくように見えなくなっていくことに、儚く思え、感動しました。

2011_2_14_11.jpg
日没が迫り、お祭りも終わりです。
あっと言う間に時間が過ぎてしまいました。やっぱり、飛ぶものを見るのはワクワクします。

富山・南砺ふくみつ雪あかり祭り 2

富山2日目、南砺ふくみつ雪あかり祭りを見に,高岡駅から福光駅に向かいます。

2011_2_13_01.jpg車窓から見える真っ白く続く風景を見ながら40分後、福光駅につきました。ここから道の駅『ふくみつ』まで約30分歩きます。

会場に着く直前から、凧があがっているのが見え始めました。着くと、屋台が立ち並びステージではライブが行われ、高く積み上げられた雪の斜面では子どもがソリで滑走し、大賑わいです。

屋台から少し離れた雪の平原に、点々とブルーシートで包まれたものが際立って見えました。

2011_2_13_02.jpg間違いなく紙風船でしょう。周囲にある二つの風見鶏が風速を示していました。受付にスケジュールを尋ねてみると、風待ちで、いつ飛ぶのか分からないそうです。天候には逆らえないので、とりあえず屋台を楽しみます。

米粉うどん、ボタン鍋、カラフルなわたあめ、焼きイワナとドジョウとナマズ、そしてビール、熱燗などがあります。そこに無料の甘酒が。

2011_2_13_03.jpgとりあえず無料の甘酒を頂きます。体も心も、フトコロまで暖まります。その後、食べ歩きをしながら紙風船を待ちますが、いつになっても飛べる天候になりません。むしろ、吹雪いています。ステージで頭に雪を乗せながら歌っている声を、テントで熱燗をすすりながら聞くという人が多くなっていました。空は黒い雲から幾千もの乾いた雪が容赦なく均等に降ってきます。

2011_2_13_06.jpgこんな感じで紙風船は飛ぶのだろうか、と思っていると「そろそろ紙風船が飛ぶと受付の人が言っていた」という話を耳にしました。空は相変わらずの曇天模様。まさかと思いつつ足早にトイレに向かい戻ると、空は晴れ日の光が雪をよりいっそう白く輝かせていました。その遠くで膨らんでいるものがあります。

2011_2_13_04.jpg優れた風の詠み手に敬服しながら、紙風船まで走ります。
フライトの現場ではバーナーで膨らますのではなく、強力な温風ストーブで暖かい空気を送風していました。

2011_2_13_05.jpg5個ほどの紙風船が同時に送風されていますが、まだ風が止まず、左右に振られる紙風船を押さえながら膨らましています。ひとつの紙風船が風で大きく破けてしまったのを機に、他の紙風船は畳み始めました。もう少し風が弱まってからフライトするようです。

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