ふくらむロゴ

2分48秒とちょっとで振りかえる

仔鯨の制作中及び、フライト時には何人かに写真での撮影をお願いした。
制作時にしろ、フライト時にしろ面白い瞬間は大抵手が離せない瞬間なので記録に残っていないことが多かったからだ。
で、その写真をちょっと整理しようと思ったのだけど、1,600枚くらいあります。多いね、多すぎるね。
ちょっと、どれくらい多いかというのを分かりやすくするために、全写真スライドショーを作ってみた。決定的瞬間を切り取ったものからミスショットまで、ただ単に時系列順で並べたよ。
無音です。

画質がイマイチなのは、イロイロなことに気を使った結果です。

それと、もうひとつ。
今回のフライトは、かつてないほどの風の強さの中で飛ばしたのですが、そのことが良く分かるムービーがあったのでそれも一緒に。

新聞紙熱気球2

日本テレビの「驚きの嵐!世紀の実験 学者も予測不可能SP」という番組で新聞紙で気球を作って人がそれに乗って飛ぶという企画をやっいた。

今年の春にもやっていたのだが、そのときはインフレ中に新聞紙が裂けてしまっていた。今回はそのリベンジということで、新聞紙を2重にするなど様々な工夫がなされていたらしい。さらに風で破けないようにと最高のコンディションを狙っていたが、やはりインフレ中に突風が吹き、破裂するように大きく破けてしまっていた。

おそらく折り目など球皮が弱っていた部分に力が集まり内部の熱気の圧力に耐えかねて破けたのだろう。(もったいない!)画面には現れなかった制作スタッフはみんな感動と悔しさに浸っていたんだろうなぁ。

ここでざっと計算してみると、直径が約20mと言っていたので体積はおおよそ4000立方mくらい。収録した気温が分からないが、外気温15度だとして内部気温が50度であれば530kgもの浮力が出る。気球の重さが120kgと言っていたので、+ガスシリンダーとバーナー、ゴンドラ、カメラなど合計100kgだとして、それを差し引いて300kgほどの浮力になったはずだ。
これはかなりデカイ!
実際にぼくらがやるとしたら、風の影響を考えて、人ひとりが飛べるほどの大きさで出来るだけ小さく設計すると思う。

まぁ、ここで諦めずに3回目のリベンジを図ってほしい。
その前に、僕らがやってしまおうか。

デザイン変わりました

仮デザインで始めて早三年。
「ふくらむ」のロゴも出来てた事だしデザイン変えましょうということでがらっと変えました。
ブログ周りの調整はもう少ししないといけないけど。

あと、トトロの写真をドカッっとPicasaに上げてみました。
トトロ

舞泳ぐクジラ

フライト当日。視聴覚準備室に置いていた材料をすべて小体育館に持って行く。クジラの中に入り、電球を吊るすためのロープを貼付ける。模型を持ってどの位置に付けるかを確認するが、外側から見る位置を内側から探すことは容易ではない。クジラを回転させながら付けるので、中に入っていると全ての風景が動き奇妙な感覚を覚える。

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それと平行し小学生が送風口を塞ぐためのロープを蓋に接合する。離陸直前に蓋を付けるのは小学生が行う。付け終えてから練習をすることで10秒ほどで付けられるようになった。
小学生が送風口のリングをクジラに接合しながら、中学生はクジラを操作するためのロープを取り付ける。フライト模型で実験したときにポジションを決めた。宙と地上とを結ぶ4本のロープだ。

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お昼休みに天気がいいので外で昼食をとる。青空で雲は無い。しかし風が強い。ペットボトルが倒されるほどだ。この風のままでは飛ばすことはできないだろう。夕凪に風が弱まってくれることを願うしかない。

午後になり最後の追い上げに入る。取り付けられているヒレに空気が巡るように胴体に穴を開ける必要がある。計4つの穴を中学生と小学生で開けていく。
電球のチェック、取り付けをする一方、フライト模型を使いながら最後のフライトシミュレーションを行う。各ロープを担当する、イッチーとサキ(トップ)、トモとマホ(テール)、ヒビキとリュージ(右ヒレ)、ノブとマスミ(左ヒレ)が集まり回転の動きを把握するまで行う。クジラや他の人の動きを見ることが自らの動く道しるべになる、そのような動きの違いが幾度も失敗を重ねるうちに見えてきた。

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夕方5時になるがまだ風は強い。少しでも風が弱まることを祈りながらフライトに必要なものをグラウンドに運び出す。ブルーシートにクジラを包み、その周りをみんなで取り囲む。包まれたクジラを持ち上げ大事に大事に体育館からゆっくりと運び出す。外はもう暗く、来場者が集まっている。これからが最後の制作、フライトだ。

暗闇の中でブルーシートを解きクジラを広げる。風はまだ強い。コードやロープの準備ができ膨らませられる状態になり、最後の確認ミーティング。どのような状況でもこいつは飛べる、そう願いながらイッチーの「絶対に成功するぞ!」というかけ声で自分の位置へと拡散する。

送風機で膨らますやいなや強い風に煽られクジラが大きく歪む。紙の揺らぐ音、それに同調し飛び交う声が耳に響く。半分ほど膨らんだとことで電球を取り付けるため中に入る。風によって大きくなびくクジラの体内でタコ糸と電球を結ぶ。紙が引き裂かれるような音がするが内部は意外にも安心感がある。電球の準備ができ、バーナーを入れる。風は構わず吹き荒れ、その度にクジラは大きくうねり穴が開く。強い上に四方から吹く風だ。リング周りや背中部分が大幅に破れる。修復時も風は止むことは無い。紙に溺れるように、それでも紙をつかみながら破れた箇所を貼り合わせる。ロープを持っている中学生も予定とは違う状況下で荒れ狂うクジラに動かされている。修復され再度送風、バーナーで暖める。内部に熱気がゆき、立ち上がり始める。初めての実寸大の仔鯨を目の前にする。

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その仔鯨は想像以上に元気が良すぎたようだ。押さえるロープに対して、まるで腕を振り切るように暴れ狂う。浮力がつき、風が弱まる瞬間を狙う。バーナーを消す。小学生たちが動くリングに蓋をつけリングを放す。離陸のときだ。

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中学生がロープを緩め、クジラは夜の空へ舞踊るように上昇していく。フライトの練習を行い、クジラを泳がすことを試みていたが、逆に中学生がクジラに操られ走り回る。風で幾度も地面へと叩き付けられるクジラ。しかしその度に激しく跳ね上がり空へと向かおうとする。揺らぎ、うねる。見に来た人々に光を放ちながら暗いグラウンドを泳ぎ回る。BGMに合わせて乱舞していたかのように音楽が終わりに近づくと地上に戻ってきた。息を切らしながら泳ぎきった様子で体を横たえる。中学生たちも同じように息をきらしていた。

そしてクジラはもう一度、夜の空で荒々しくも力強い姿を見せてくれた。
フライトが終わり、全ての制作が終了した。中学生や小学生も以前には見られなかった表情で互いを見合う。辺りは闇に溶け、いつもの風景に戻っていた。

泳ぎました!

29日午後18時半に、8回に渡り制作してきた全長15mのクジラが夜空を飛びました。風が強く、幾度も煽られながら、まるで荒れ狂う波を楽しむかのように4分間の遊泳を見せてくれました。
詳しくはまた追って報告します。

参加してくれた小中学生のみんな、協力してくれた土曜講座実行委員や父母の方々、そして来場してくれた方々に、ありがとうございました。

明日がフライトです

いよいよ、明日がフライトです。
視聴覚室
今回、メインの制作場所となったのは、普段はこんな教室です。
この、机をみんなで廊下に出して、広い場所を確保しました。
ここで、紙を貼って、点を打って、線を引いて、はさみで切って、色を塗って、パーツを張り合わせて、そうやって、くじらをつくりました。
グランド
あした、フライト予定のグランドです。
ここに、どんな風景が現れれるのか。前日の今は、ワクワクして、少し不安で、なるようにしかならない、という開き直りの気持ちです。
明日にも、まだ、作業を残しているし、若干体調がよろしくないので、早く寝なきゃいかんと思います。

クジラの中に入る

この企画に最も大切にしていることは中学生たちで自らが作った仔クジラを泳がすということである。そのためにはフライト当日の29日にできるだけ制作を少なくし、フライト実験を何度も行う必要がる。そのため、急遽制作日を追加することとなり、二日連続して制作することとなった。

フライト時のクジラの動きで逆さまになることがあるため、フライト直前に送風口を塞ぐ必要がる。検討を重ね、内側から蓋を付けることになった。その蓋の制作を小学生と行った。それと平行して前日に出来上がったパーツを貼り合わせるという大きな、そして忍耐強さが試される制作だ。今までのパーツ作りと違い立体になるため難しい。右、左半身を貼り合わせたあと、クジラの腹側から背中側に進むにつれて袋状になっていく。つまりクジラの内側に入って行わなければならない。接合箇所が少なくなるにつれて、貼り合わせられる人も減少していく。他の人は紙を持ち上げ、作業できる空間を作る。紙を持ち上げることはただ立っている役目なのだが、重要な制作のひとつなのだ。

終了時間直前にようやく貼り合わせが終わる。つまり仔クジラになったのだ。リング部に穴を開け送風。視聴覚室がやや足りないほどのお大きさまで膨らんだ。送風口からクジラの中に入る。外側からの光で描かれた泡が光ってみえる。身長が縮み、海の中に入っているような印象を受ける。7回の長い制作を経て、ついにひとつになったのだ。

姿が見えた!!

色塗りも終わってバラバラだったパーツが貼り合わさって
クジラの形になりました。

とりあえず形になったけど 補強とか リング ロープはできなかった。

次回は最終日。
朝から忙しくなりそう
ε=ヾ(;゜ロ゜)ノなかみ

色塗り完成

フライトの告知チラシをクラスごとに分けたのち制作を始める。天気が良く、乾かす時間を短縮させるため屋外で色を塗る。ヒレ部分と胸、そして最後に頭を塗り終え、午後2時に全ての色塗りが完成した。片付けも中学生と小学生で行う。色塗りと同時進行にパーツの補強も着々と進められた。

午後3時になり小体育館で5mのフライト模型を使い、操作の検討を再度行う。前回は天井が低いこともあり操作の実験はすることができなかった。今回はドライヤー4つを使い熱気を入れる。ロープ位置は頭・尻尾・右・左の計4カ所。それぞれに2人ずつ中学生が担当する。尻尾のロープに最も浮力がかかると考えられる。リングにはロープをつけず小学生がリング周辺を、ふくらむのメンバーは各ロープのリードを行う。その他、受付や音響、誘導などの係も分担。何回も操作実験を行い、中学生にようやくイメージが共有できた。

フライト時間と同じ17時頃のグラウンドを見てみる。まだうっすらと橙色の空も見えるほど。去年は体育館の明かりが目立ったので、今年はカーテンを閉めることが提案される。観客が会場に来たときになにも明かりが無いのは危険なため、小体育館の玄関横に足下を照らすための照明取り付けを検討する。

今日色塗りが完成したパーツを貼り合わせていく。胸と腹・尾と尾の中貼り合わせ終了。「15mの仔クジラ」という言葉だったものが、だんだんと大きさを表してくる。