歩く生物をつくっているテオ・ヤンセンについて3日目です。
おととい『テオ・ヤンセン1』
きのう 『テオ・ヤンセン2』
今日はオープンアトリエに行ったときの話。
イッペンブルグの丘の上に彼のアトリエはある。大きな生物の割にアトリエはそれほど大きくない。パーツをアトリエで作り、組み立ては外で行っているようだ。オープンアトリエには取材人を含め、20人から30人ほどの人が来ていた。
歩く機構を説明する模型が作られていた。写真の最も右にある主軸が回転すると、一番下の足となる点が鉛筆で描かれた動きをする。実際には主軸を回転させることで足を動かすのではなく、人や風が押すことで足が動いているようだ。
比較的小さいタイプの生物もいて、手で押せるようになっている。地面は細かい砂なのだが車輪とは違って軽い力で動かすことができる。
生物の多くは直径2センチほどのプラスチックチューブとそれらを組む結束バンド。空気を送るゴムチューブ、空気を貯めるペットボトル、そして縮む筋肉の役目をするゴムでできている。コンプレッサで肺となるペットボトルに空気を入れて呼吸するような音を立てながら歩く。そのたびに走り回るヤンセンさん。とにかく走る人だ。
フェンスには今までの試作部品があった。化石のように今まで進化を遂げて来た苦労が見えてくる。
今後も生物が増えていくについれて、このような化石たちはもっともっと増えていくんだろう。
2010年9月現在は韓国のソウルで個展をしているようだ。