ふくらむロゴ

地中150センチに埋められた10年前の空気

飛ぶもの、ふくらむものとは関係ありませんが面白い経験をしたので一報を。

高校を卒業してちょうど10年が経ちます。卒業式の日にタイムカプセルを埋め、それを掘り起こす同窓会がありました。クラスの20人ほどが集いました。10年ぶりに会う人も珍しくなく、しかしさほど変わりない姿でタイムカプセルを埋めた中庭に向かいます。

タイムカプセルといっても蓋付きの寸胴アルミ鍋です。その中に手紙やお酒、声を吹き込んだMDやビデオなどを入れて、接着剤を使って蓋を閉じました。

問題はどこに埋めたのか正確な場所がいまいち分かりません。18歳は若かった。若い勢いでかなり深くまで埋めたんです。掘っても掘っても出てきません。埋めたときに撮っていた写真を見ながら何度も確認して場所を絞っていきます。

60センチほど掘ると「ザクッ」と手応えがありました。見ると深くまで刺さっているモップの柄を発見。タイムカプセルを埋め、目印になるように刺しておいたものです。

場所が確かとなったのでさらに掘っていくと…
「ガツッ!」
土をはらうと銀色の金属質が見えました。飛び交う歓声。
カプセルに付いた土を水で流します。
中身を見たいような、見たくないような複雑な気持ちで開封しました。

10年間、地中に埋まっていたタイムカプセルに光が入り、10年前の空気が開放されました。



おかげで今日は全身が筋肉痛です。
10年間を掘り起こすのは重い作業でした。

映像編集後記

今回撮影と編集を担当しましたが、その感想を色々と書きたいと思います。

今までふくらむでは何回か企画を行っているわけですが、後で説明するための資料と
いうと写真や文章になってしまい、映像で残るのはフライトの映像のみという状態が
続いていました。
映像の内容等々には課題が多かったにしろ、映像として形に残すという目的については
何とか達成できたのではないでしょうか。

映像にまとめる難しさ
企画の内容をあまり映像に盛り込んでいません。
本来はそこを盛り込んでこその映像なのですが、ありのままの映像をつなぐことは
できても、形のない言語を映像化するのはとても難しく、纏め切れずに断念しました。
その辺りは今後勉強してみようかと思ってます。

技術的な部分
どうも元画像から考えると最終的な映像が粗い感じに仕上がってしまうのが不満です。
YouTubeの映像もHD画像でアップロードしてあってもぼやけた感じがしています。

あと、データ量が多くてキツイです。毎年の映像を貯めこもうとすると資金的な部分で
厳しい部分があります。

ちなみに、発表会を撮影した映像も手元にあり、これもまとめてDVDにするのですが、
これまた色々と大変でした。

紙気球のリスク

紙気球を飛ばしてふくらむ以前から考えると12年になります。早いものだ。
様々な形のものを飛ばしていますが、飛べなかったものたちを紹介します。


▽1997年 大蟲
高校2年のときに作ったもので、入学式で飛ばした気球です。大蟲とはアニメ『風の谷のナウシカ』に登場する大きな蟲。今思えば下が平べったく、気球として形が相当難しい。ふくらまして立ち上げているときに、突然の強風が吹き瞬時に破けました。

▽2003年 アトム
アトムの誕生日にアトムの気球を飛ばすという企画。ふくらむ発足のきっかけになりました。アトムの誕生日前日に飛ばそうとしたところ、頭部に大きな穴が開いてしまいました。全高27メートルという大きさだったこともあり、熱気が最も集まる頭部に力がかかってしまい破損。補修と補強をして翌日成功しました。

▽2008年 かみふうせん
直径7メートルの大きな紙風船を作って飛ばす予定でしたが、雨天のため中止。家にある新聞やビニールなどを持ち寄って、屋内でエアードームを作りました。

▽2009年 かみふうせん(リベンジ)
前年の紙風船が雨天で中止になってしまったのでリベンジを図りました。日焼けで火傷するほどの晴天に恵まれましたが強風でした。フライト時間になると風はますます強くなります。ふくらんだかみふうせんは大きく煽られ、破けてしまいました。修復して再度ふくらましましたが、また風に破かれて断念。かみふうせんの中に子どもたちに入ってもらい終了しました。


やはり天候に左右されますね。薄い紙でできているので雨は禁物。(雨粒で気球の80%が濡れたこともありましたが、球体だったことで湯気を出しながら飛びました)同じく強風も飛ばすことは難しくなります。
天候だけでなく形が球体だと破けにくく、力が偏る形だと破けることが多いです。

折角作った気球が、どうしようもできない天候で中止せざるを得ない、もしくは破けて飛ばせないということもあります。しかしその偶然性も含めて紙気球が持っている魅力でもあります。

とは言え
作ったものがことごとく破けていくのは、こりごりです。

ピカールの太陽エネルギー型飛行機

太陽エネルギーを利用した飛行機がスイスで初飛行に成功したそうです。

読売新聞
エコな飛行機テイクオフ、世界一周が目標

開発チームのソーラーインパルスにいるベルトラン・ピカールという人の名前を聞いて思い出しました。
1999年に気球で世界一周飛行に成功した人物です。
ピカールという印象の強さで覚えていました。

調べてみると、ピカールの祖父も気球飛行家、深海探検者。父親は海洋探検者と、極端に上と下にしかいかない冒険家一家だそうです。

この太陽エネルギー飛行機で世界一周を目指しています。

気球で成功したあとは太陽エネルギーの飛行機。これが成功したら次は何になるんだろう。着陸を自由にして人力飛行機で世界一周をやってほしいな。

ブルーシートとギックリ腰

昨日ブルーシートを雑巾で拭きましたが、その直後から腰にイヤな痛みが。。
はじめはちょっと痛いくらいでしたが、だんだんと痛みが強くなって体が硬くなっていく感覚になり、歩くだけで痛みが走るようになってしまいました。

これは間違いなくギックリ腰です。

ギックリ腰は土下座をするように腰を伸ばして、安静に休むというのがよいそうです。

実は3年前にも同じ痛みで、もっとひどい症状になったことがあります。
そのとき初めてギックリ腰になりました。何の痛みか分からず、骨を引っ張ったら治るのではないかと思い、鉄棒にぶら下がって友達に足を引っ張ってもらったり、腰をひねったりと、今思えば最悪なことをやっていました。それが原因なのか、歩けなくなるほどひどい状態でした。

今回のは前回ほどにはならずに済みそうです。

ちょっと不思議なのは、前回も今回もブルーシートを拭いていたときに腰を痛めたことです。腰に悪い姿勢になっているのだろうか。
次のブルーシート拭きが怖いな。

ブルーシートの洗い方

話し合いをしたあと気温も暖かかったのでブルーシートを拭きました。前回か、ものによっては前々回、つまり一年前に使用したままのブルーシートもありました。

2010_4_11_01.JPG
ブルーシート同士を貼り合わせていたガムテープがそのままになっていて剥がすとシートに粘着が残ってしまっていたり、シートに穴が開いていたり何度も使っているのでボロボロになりつつあります。

ブルーシートについた汚れを落とすのも、かつては広げて水をジャバジャバとかけてブラシで擦って干していましたが、スペースと効率を考えると軽く水を絞った雑巾で拭き取るのが一番早くきれいになることが分かってきました。
以前についてしまった絵具を拭くと白い雑巾が過去の色で染められていきます。

2010_4_11_02.JPG
風が出てきたこともあり今日は4枚のブルーシートを洗い終えました。

日本海と太平洋をつなぐ並木道

今年の春は寒かったので長い期間、桜が楽しめました。
そんな桜も今日、明日で最後でしょうか。

2010_4_10.jpg
先週も知人に誘われ国立に見に行きましたが、非常に寒くお花見どころではない気温でした。今週末は気温もそこそこ、咲き収めです。

近所の桜を見に行くと風に巻かれて乱舞する花びらでいっぱいでした。葉桜を見ながらささやかながらお花見を。桜の下のビール、これが格別。お花見は奈良時代の頃、桜ではなく梅だったそうでが、平安時代頃に桜にその座を譲られたそうな。春になると桜がいかに多く植えられているか分かります。

その桜で太平洋と日本海を繋ごうとした人がいます。
バスの車掌を勤めていた佐藤良二さんはダム建設で水没の危機にあった桜が移植され、開花したことに感動して1966年頃からひとりで桜の木を植えていったそうです。給料のほとんどを桜の苗につぎ込み、世間からは変人扱いをされながらも生涯に約2000本の桜の木を植えたと言われています。

病気がちだった佐藤さんは残念ながら47歳で死去されました。その後も桜の苗は植え続けられ今では国道156号線は桜でいっぱいだそうです。


最後に佐藤さんが残している言葉を

この地球の上に 天の川のような 美しい花の星座をつくりたい
花を見るこころが一つになって 人々がなかよく くらせるように

言うに言われぬこと

2010_4_9.jpg

5月に制作する気球の企画書をつくりました。

いつもこのような企画書を作るのも数えてみたら8回目。スケジュールやフライト時の危険性とその対策などを考えますが、最も頭を悩ますのがコンセプトにあたる文章。イメージしているものはあるのですが、それを言語化するのが難しい。

それでも言葉にしようとすることで調べたり、考えたり、今まで行ってきたことを振り返ったりします。他者に提出するためだけでなくて、自分が何を考えているのかを疑うことでも企画書をつくることは大事な制作です。

いつもここから!