ふくらむロゴ

1月20日の制作

日曜の話ですが、3月に飛ばす気球の制作をしました。
土曜に行う予定が、急遽、日曜に変更してしまったこともあり、小中学生の参加者はおらず、ひたすら2枚組を作り続けました。

2枚組というのは、素材であるグラシンを2枚を貼付けて倍の大きさにすることです。グラシンの1枚のサイズは1016×762ミリメートルなので、2枚にすると1016×1524ミリメートルになります。気球制作の最初の作業。ヒザをつき、足で紙を合わせ両手で貼り合わせます。

去年、徳島の倉庫で展示を行ったときには、デコボコのアスファルトの上で、ちょっとした地面の凹凸でもヒザが痛くなりました。おまけにアスファルトなので足元から体温が奪われ、寒さと痛みに耐えながらの作業でした。

なのでフローリングの素晴らしさがよくわかります。

3人で作業をして、140組の2枚組が完成しました。

ヘリウム在庫切れ?!

ヘリウムの供給が不足していることは、この前ブログに書きましたが、風船会社のHPを見直すと、やはり在庫が無い!最大のボンベで7立方メートルのものでも、在庫切れか、値段が倍近く値上がっている状態。小さなタンクのヘリウムは取り扱っているようですが、これでは単価が高過ぎです。

ふくらむで唯一、ヘリウムを使った企画が『記憶の種』なのですが、このときは7立方メートルのボンベ1本で収めたのですが…

今回の『春を蒔く人』の場合、『記憶の種』の倍くらいは風船が欲しい。しかし、値段が倍。ということは、ヘリウム代が4倍もかかってしまいます。

半導体を扱っている業者の人から言わせれば「そんなものに貴重なヘリウム使ってんじゃねぇ!」と言われるでしょう。まぁ、その通りです。

このままヘリウムの高騰が続くようであれば、風船を空中でリリースするのではなく、下に降らせるという方法になりそうです。

遊びから生まれるアイディア

日本経済新聞
風船のように膨らむ宇宙基地 NASA、15年夏以降に打ち上げ

米航空宇宙局(NASA)は16日、宇宙空間で風船のように膨らんで内部で飛行士が活動できる実験モジュール「BEAM」を2015年夏以降に打ち上げ、国際宇宙ステーションに取り付けると発表した。開発した米宇宙ベンチャー・ビゲローエアロスペース社がネバダ州ラスベガスで試作機を公開した。
宇宙空間という真空の状態で膨らむ宇宙基地というと、相当な強度が求められることが想像できる。「特殊な繊維素材」を使うようだ。強度のある素材と、ある程度の厚さのある皮膜を畳んで、膨らませる構造が気になるところ。

かつて、三浦公亮さんがミウラ折りを発明し、宇宙アンテナの技術にまで発展した。ミウラ折りは、小さく畳まれた紙の2点だけを引っ張ることで展開できるという折り方。その三浦さんの話が面白い。

アットホームズ こだわりアカデミー
潰れて強度が増す「ミウラ折り」の不思議

三浦さんは、人工衛星「はるか」の展開アンテナ設計で「遊びながら考えていた」という。これが難しい。しかし、遊ぶ、夢中になるということが、実は最もアイディアが湧く考え方なんだろう。

また、「昆虫が羽根を折り畳む時のシステムも、ミウラ折りと同じ」ということに対し、三浦さんは「だから僕が一番にミウラ折りを発見したわけではない。自然界には何億年も前から存在していたもの」だと言う。

この文を書いていて、チューハイを飲みたくなった。

宙に浮く橋

greenz.jp グリーンズ | あなたの暮らしと世界を変えるグッドアイデア厳選マガジン
日常の生活に新しい見方を。イギリスの公園に現れたのは、風船で空中に浮かぶ橋「Balloon Bridge」

イギリス北西部のTatton Parkという由緒ある公園にある「Balloon Bridge」は、その名の通りなんと風船で空中に浮いているのです。
その名の通り、浮いている。しかも、計算上では54kgまでの重さに耐えるというから、作者は絶対に試したと思う。いや、試さずにはいられないだろう。

このようなアイディアで空中に浮かぶハンモックというものも出来そうだ。寝ている間に知らない街に連れていってくれるようなハンモック。

川俣正「Expand BankART」

MSN産経ニュース
川俣正さん、横浜で展覧会 消滅する作品を楽しむ

会期が終わってしまった展示を今更になって紹介するのは申し訳ありませんが、記事になっているのを見つけたので紹介させてもらいます。

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3階建て展示施設の外壁を木製の立体物が覆っている。展覧会名は「Expand BankART」。英語の「Expand」(イクスパンド)には、「ふくらむ」とか「拡大する」などの意味がある。「物が拡張していく様子を表現したかった」と川俣さんが語るように、まさに生き物が寄生して増殖したような景観だ。
川俣さんの作品はグループワークで場所のリサーチやディスカッションをし、制作の過程から完成し展示会期を終えるまでを「展示」と呼ぶ作品が多い。また、展示が終わると取り壊されることも特徴。

残るものは、ドローイングや写真、映像など記録のみとなる。記事のコメントには「置いておいても仕方がないから」と言ったそうだが、この言葉の奥には、このような作品を作り続けている思想があるのだと思う。

川俣さんは「横浜トリエンナーレ2005」で総合ディレクターを務めたことや、以前に就任されていた大学の卒業制作展が横浜で行われていたこともあるため馴染み深い場所のひとつだろう。

展示会場付近の団地は「横浜北仲通北地区再開発計画」に組み込まれ、再開発が進められている。レセプションでは副市長を前にし「文化というものは10年、20年、それ以上経ってから現れてくるもの。ただ開発するのではなく継承するべきものは継承しなければならない」と話した。

今回の展示では、開発によって解体される団地の廃材を素材としている。

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膨らむ玩具

車で街道を走っていると、前方に大きな物体が。
思わず車を停めて見に行く。

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空気で膨らまして、子どもが中に入って遊ぶ遊具だった。
モデルハウスで目を引くためにやっているようだったが、係の人は暇そうに座り込んでいた。

この膨らむ遊具は「ファファ」というらしい。余談だが「ファーファ」と画像検索するとシロクマがたくさんヒットする。「ファファ」と画像検索すると、シロクマとレッサーパンダがたくさんヒットし、数枚だけこの玩具がヒットする。それくらいマイナーなものになってしまったのだろうか。

子どものときには、デパートの屋上にある小さな遊園地などで(そういえば、あのような屋上遊園地もどこに行ってしまったんだろう)よく見かけた。
しかし、入った記憶が一度しかない。たぶん、入場料をケチられて入れてもらえなかったのだろう。

唯一、入った記憶は産業祭のようなイベントでゴリラの形だった。長蛇の列が出来ていて、前に進むたびに大きさが増して見えるゴリラに多少怖さを感じた。たしか、ゴリラのポケットから入るようなデザインになっていて、ポケットが開いた瞬間に内側から強風が吹いてきて無茶苦茶ビックリしたのを覚えている。

その驚きが強く、中で遊んだ記憶がほとんどない。
ただ他の子が跳ねていて、とても楽しそうだった。

漂流するシロクマ

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雪が降った翌朝、職場の屋上では、積もった雪が氷に変わり、スケートリンクのように一面が氷に覆われていた。

力強く踏むと厚さ2センチほどの氷にヒビが入る。

流氷のようになった氷を眺めて、ふと、北極のシロクマのことを思い出した。北極のシロクマが流氷で日本に来ることはないのだろうか。流氷に乗ってシロクマが移動するというのは聞いたことがある。ということで調べてみた。

イーコラム_地球と生物の不思議』というサイトによると、
浮氷によって北極圏周辺から流されて来たホッキョクグマが、オホーツク海で流氷に乗って南下する偶然が重なれば・・・
北海道にシロクマが漂着する可能性もあるようだ。

しかし、シロクマにとっては暑い南国の世界なのだろう。

早朝から雪が降り始めた。わずか数時間の間に、屋根もアスファルトも芝生も、風景が白く染められていく。

雪の積もった町は夜の暗さも穏やか。雪が光を反射し均等にしてしまうせいだろう。逆に音は雪に吸い込まれ、孤独感を感じるほど響きがなくなる。

歩道では足跡が足跡をつなぎ、線になり、道ができる。誰かが落とし、誰かが拾って植え込みに置いたハンカチにも雪が積もっていた。

雪はいつも素通りしてしまう感覚を気付かせてくれる。

ミャンマーの紙風船上げ

秋田で毎年行われている、上桧木内の紙風船上げや太田の火祭りまで1ヶ月ほどになった。残念ながら今年も都合が悪く行くことができない。

ミャンマーでも11月にシャン州のタウンジー市とメイミョーという町で、日本と同じような紙風船上げが開催される。タウンジーの祭りは地元の人たちのために行われ、一方、メイミョーの祭りは観光客が多く訪れるという。

タウンジーでの祭りは日本の紙風船とは違い、大量の花火が付けられていて、火花を散らしながら紙風船を上昇させるという日本では絶対にできない危険なお祭り。

2011年の祭りではロープが接続されているリングと紙風船本体が破れ、紙風船だけが飛んでいき、花火が地上で大炎上した。

そして2012年の祭りでも、観客に向けてたくさんの火花が飛んでくる。火傷は覚悟のお祭りなのかもしれない。

剪定

庭の木が1年間で鬱蒼としてきた。

何もしていないのに植物はなぜ、こうも伸びるのだろう。
アンズの枝は1メートル以上も大きくなる。

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庭師に頼むべきだろうが、10万円以上かかってしまうので昨年から自分で剪定をやっている。とりあえずアンズの木の枝をノコギリで切り落としていく。アンズの剪定の基本は「花を楽しむか」「実を楽しむか」で剪定の仕方が違ってくる。アンズ酒を作るために、枝をかなり短めに剪定し、多く実るようにすることにした。

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自分で剪定をすると、切るだけでなく捨てられるように、まとめるのもひと作業だ。大方の枝を切り落とし、切り取った枝を束ねてみると相当な量になる。

このアンズの枝は庭の土の養分を吸収して伸びている。切った枝を廃棄することは、庭にある養分を減らすことになる。枝を細かく切り刻んで庭に還すのが土にとって自然なのだろう。でも、それは大変なので、枝を捨て、肥料をまく。

それにしても、なぜ伸びるのか。このまま枝を伸ばし続けると、根も負けじとどんどん伸びて、家を飲み込むほどの木になるかもしれないが、それはちょっと困る。逆にアンズとしては伸ばさないと困るから伸ばすのかもしれない。双方が困る最悪のパターンは、木が大きくなりすぎて倒れて家が潰されること。まさに共倒れだ。だからちょっと切らせてほしい。