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振り返る

11月に徳島ではこれまでの気球の6つの企画を展示する。その準備に、これまで残した成果物を引っ張り出す作業が毎日続いている。

ふくらむは年2~3回のペースで気球を作っている。2~3回と言っても、ひとつの企画に3~4ヶ月かかるので、ひとつの企画が終わると次の企画へというペースだ。なので、まとめをする作業がどうしてもおろそかになってしまう。それでも、なんとか文章に残しているのだが、それを見返すことがなかった。

今回のことで、今までの文章を読み返してみると、浅はかな文が続いているのだが、企画が終わった直後にしか出てこなかった言葉が端々に見つかる。当時の自分と、今の自分が他人のように思う。やはり、とりあえずの文章でも、書き残しておくことがこれから作るものへのヒントになっている気がする。

徳島での展示に向けて

2011_10_20.jpg11月に徳島で行う展示に向けて、今までのドローイング、設計図、写真などを広げ、実際の展示を想定して壁に貼ってみた。今回展示する予定のものは、これまで行った企画のうち6企画と、そして、徳島で制作する新作の計7つ。過去の図面やスケッチを改めて出すと、結構な量になるので選別して展示する予定だ。

フレデリック・バック

書き忘れていたことがひとつ。

今月の始めまで、現代美術館で『フレデリック・バック展』が展示されていた。フレデリック・バックといえば、『木を植えた男』や『大いなる河の流れ』のアニメーションで知られている。

僕が初めてフレデリック・バックの作品に触れたのも、『木を植えた男』の絵本だったと記憶している。たぶん小学生くらいのとき。内容は理解せず、しかし、鮮やでフンワリとしたやさしい色に目がギュルっとした感じを覚えている。

『フレデリック・バック展』では、アニメーションの原画だけでなく、彼の10代からの絵画が展示されていた。やさしい絵の印象だったが、若き頃の絵は力強く、見ていて目眩がするほどエネルギーを感じた。強烈だった。(その晩、展示を見たせいか分からないが、鼻血がでた。)その作品の中に、屠殺場の風景や、漁猟の水揚げの絵が数点あった。はやり、その頃から自然と人間の関係について考えていたのだろうと思う。

電気自動車の電力でイベント

電気自動車1台だけでイベントのねぶたの全電気を供給できる「i-MiEVねぶた」

「これからの世界で車がどのような役割を果たしていけるか」をテーマにしたイベント「i-MiEVねぶた」が長崎県五島市のアートイベントとして開催されたらしい。三菱自動車の電気自動車i-MiEV、1台でイベントすべての電力をまかなったそうだ。

アートイベントでは「ねぶた」を現代美術家で京都造形芸術大学教授の椿昇さんと、同大学の研究生や学生が制作。椿昇といえば、横浜トリエンナーレ2001で出品された50メートルのバッタを思い出す。このイベントでもインフレータブルな作品が商店街を彩ったそうだ。

インクジェットプリンターのインク

インクジェットブリンターのインクを水に少しずつ薄めて紙に塗っていく。

2011_10_17.jpg原液を塗っても光を透過するが、何時間経っても乾かない部分がある。水を足していくと、ある程度薄くなってからは、なかなか色が薄くならない。とても薄い色を作る場合、原液に水を入れるというより、水に原液を数滴垂らすくらいがちょうどいいようだ。

オーストラリアの巨大なもの

オーストラリアのあちこちにある、でっかいオブジェを集めてみました


このブログでも日本に点在する巨大なオブジェを紹介しているが、自転車世界一周を行っている周藤卓也がオーストラリアで見つけた巨大なものを紹介している。

数年前、北海道に行ったときにもコンビニなどの看板が関東にくらべ大きかったことを覚えているが、生物の進化と同じように、大きな大陸では人が作るものも大きくなるように思う。

インクジェットプリンターのインク

気球に彩色する際、いつもは子どもにも害がないイベントカラーという塗料を使っている。他の塗料を探してみたが、安く、大量に、そしてきれいな色が出る塗料はあまりない。

そこで、インクジェットプリンターのインクを試しに塗ってみた。

2011_10_14.jpgイベントカラーが紙の表面に付着するのに対して、インクジェットプリンターのインクは紙にしみ込む。また、混ぜても色が濁らなず、光に透かしてみても光を透過するので内部に照明を入れる場合には効果がありそうだ。ただし、インクが手につくと石けんで洗っても、なかなか落ちない。扱い方は難しいが、上手に使えば面白いことができそうだ。

秋から冬へ

10月半ばになり、気温がだんだんと下がり始めた。肌で感じる他に、今年から始めた家庭菜園の植物たちを見ていてもよくわかる。ナスやトマトは葉を枯らしながらも、最後のエネルギーを実に送っているみたいだ。虫の動きも鈍ってきたせいか、バジルは虫に食べられることなく、他の植物とは逆に、葉を茂らせている。

肌寒さを感じ、植物たちからも冬の訪れを気付かされると、なんとなく物悲しい。そして、ここ10年くらいの癖であると思うが、緊張感が増してくる。忙しさの足音が聞こえてくるような季節だ。

徳島の倉庫の模型


2011_10_12.jpg11月に行うことになっている徳島の倉庫での展示にむけて、空間を把握するために100分の1の模型を作った。およそ長辺24メートル、短辺13メートル、高さが最大で8メートルという大きな倉庫。

やはり、模型を作るとイメージが具体的になっていく。