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今年はクジラ!

去年行った東村山市第一中学校の土曜講座だが、夏頃から実行委員会のKoyamaさんとやり取りして今年も参加させてもらうことに。。夏が終わりに近づきそろそろ次の企画を固めていかなければならない。7月末に行った実行委員会のミーティングでは、まったく企画が挙っていないのにも関わらず「とにかくもの凄いです!」と言ってしまった。最初は大抵こんなハッタリから始まるものだ。ということで企画についてのミーティング。

いつも通りだが、去年は小中学生がなるべく楽しんでもらえるように、難しい作業は省いた形やだったり絵を時間を多く設けたりした。去年はぼくらにとって中学生と行う初めての制作だったので、それだけで初の試みという想いがあったので、今年は同じものは作りたくないという考えからスタートする。成功するかしないか、ハラハラワクワクを求めることは常だ。去年はフライトも僕たちだけでやってしまったので、今回は制作した子どもたちにも携わってほしい。どうせならみんなで動かしてみたい。ちょっと方向性が見えたところで、以前からアイディアには挙っていた「実寸大のシロナガスクジラ」を具体的に考えてみることに。。

クジラが夜空を泳いだらどんなふうに見えるのだろう。

クジラ博物館

11月の土曜講座がクジラに決まり、企画書を進めながらクジラについてもリサーチをしてみる。すると、三重県に「クジラ博物館」という博物館があり、そこには実物大のシロナガスクジラの骨格模型が展示されているらしい。ちょうど連休を使ってカイシ・ダイチ・フミヤの3人で行ってみることに。。
海沿いにあり、施設の一部になっている海岸ではクジラやイルカも飼っている。ロケーションとしてはとてもいいところ。建物に入り、まず見えてくるのはミンククジラやシャチの骨格標本。

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15mほどの大きなものもある。2階にはクジラの体の一部のホルマリン漬けなどもあり少々驚く。また捕鯨の歴史についての展示物も多く見受けられた。屋外ではイルカショーやシャチショーもやっていて展示以外にもかなり楽しめる。
そして今回のメインのシロナガスの模型を見る。

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やはり大きい。海を泳いでいてこんな生物に出会ったらたぶん凄く怖いと思う。細かく見ていくと全長と全高の比率やヒレの薄さなど、気球にすることを考えると難しい。が、今はその大きさと骨格から想像される全体像を眺めるのが面白い。

さらに面白かったのは一番奥の建物の中にある、最近発見されたという後ろ足があるイルカの水槽。周知の通りイルカやクジラは哺乳類でかつてあった後ろ足は今では姿は無く微かな骨が体内に残っている程度だ。しかしそのイルカには後ろ足があるという。見に行くと水槽にトンネル状の通路があり、その水槽の中に例のイルカはいた。左右を見渡しても上を見上げても水の空間。そこにイルカが数頭遊ぶように泳いでいる。プカッと浮いていたり滑るようなスピードで泳いだりと見ていて飽きない動きだ。
結局閉館ギリギリまでクジラ博物館を見ることになった。

かいしのメモ

コンセプト
昨年との違い
昨年はどうだった?

気球の面白さを味わってほしい。
入門編的?
大変・面倒・退屈・難しいな部分は可能な限り削った。
形状・大きさ・設計・カットライン・色の塗り方。

よかったこと
フラリと立ち寄ってもできる作業があった。
色塗りに関しては自由にできるので思い思いの個性を出せた。(カゲオクリというコンセプト)
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企画書提出

後期に向けての土曜講座実行委員会に参加。もめにもめて出来上がった企画書を提出する。
前回の会議でこちら側が言ったのは「ものスゴいものを作る」ということと「楽しい作業だけでなく全ての制作に関わってもらう」という2点であった。クジラというアイディアについてミーティングを重ね、「15mの離乳期時の実寸大サイズ仔鯨」「空中を泳ぐように操作する」という大きな2点を付け加え説明した。リアクションとして、去年の8mという大きさを覚えている人にとっては、その倍の15mの気球が出来るのかどうか、とにかく大変そうという意見が揚がった。前回「ものスゴいものを作る」と言ったときにはそれなりにウケたのだが、スゴさに具体性を付けると心配、不安に思われるようだ。場所や予算も決まり、制作へと気が入っていくのが分かる。

新ふくらむメンバー(仮)

いままでいくつもの気球を作ってきたが、その記録は少ない。特に気球が飛んでいるときの写真は貴重である。というのも、フライトの時にはみんなが手を離すことができず、カメラを構える余裕がないのだ。そのせいで後々振り返ると「あー、あのとき撮ることでできていたらなぁ」と思うことが多々ある。

そこで今回はトンキの知り合いのジュンジュンにお願いすることとなった。しかしふくらむのメンバーは面識がない。まずは呑もうということで、いままでの微かな写真などを持っていく。ジュンジュンは現在写真の勉強をしていて、舞台などの撮影もしばしば頼まれるという。今回の企画内容を説明し、制作時は予定があり難しいが、少なくともフライトには来てもらえることとなった。ぼくらもジュンジュンにとって、撮りたいと思ってくれるものをつくろうと気合いが入ってくる。

色々クジラ

2日目ということで、中学生、小学生も集まり総勢十数人でにぎやかな制作です。
去年の制作は4日間で行ったが今年は大きさも形も去年と比較して大きく複雑。そろそろくじらの色を決めていこう、ということで中学生のノブを中心に色設計を行いました。

まずはクジラの絵をいくつか描いて行きます。そして、ちょっと手を休め、今回のクジラについても一度おさらい。15mのクジラでちょうどその大きさの頃に離乳期であるということ。最終的にみんなで動かしグラウンドで泳がすこと。そのようなイメージを考えているところに小学生のカナが「水玉がいい!」と言い寄ってくる。こういう一言一言がみんなで作っていて面白いことだ。それまで描いたいくつかの絵にも丸を描くアイディアがあった。「じゃぁ、丸模様のクジラってなんだろう」そこからさらに丸模様を考えてみる。「海」「クジラ」「丸」という連想から泡のイメージが膨らむ。「クジラの中に泡が浮かんでいる感じ?」「泳いでいるクジラの中に海がある?」そして「クジラ=海」という構造が出来上がる。

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壮大な海の象徴としての生物、だがまだ子どものクジラだ。そこから「それじゃ、波も描いてみよう」とクジラの下半分は波っぽい模様を描き、泡のイメージと重ね合わせる。ちょっとずつイメージが出来上がってきた。

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くじらメモ(主にシロナガスクジラ)

この記事の内容の正確さは保障しません

・シロナガスクジラは地球上最大の動物

但し、体長に限って言えばマヨイアイオイクラゲのほうが長い。(群体長で40mを超える)

地球外の話はちょっと分かりかねます。

・シロナガスクジラは地球史上最大の動物である可能性がある

竜脚類のセイモスザウルスが体長33メートル。アルゼンチノサウルスは信頼できる全身骨格が見つかっていないものの推定体長で35メートル。

でも、重さで言ったら多分シロナガスクジラの方がある。

・離乳期に体長がおよそ15メートル

新生児がおよそ7メートル。7ヶ月の授乳期間があり15メートルほどに成長する。

・クジラとイルカの違いはあいまいだ

クジラの中でも成体で体長4m程度以下の比較的小型のハクジラの一部をイルカと呼ぶが、生物分類上はクジラとイルカの間に明確な境界は無い。

・シロナガスクジラの声はデカイ

シロナガスクジラは最も大きな鳴き声をあげる動物であり、音量は180ホンを超える。

150kmはなれた相手とコミュニケーションを取れる。

とはいえ、それだけ離れていると時間差が結構あって会話も難しいんじゃないだろうか。

このページが詳しいよ。

・クジラは美味しいか

クジラはでかい。当然、部位によって味が違う。

それに。人間だれしも味には好みがある。

どんな肉より鯨肉が好きな人だってそりゃいるよね。

・捕鯨問題はむずかしい

そして、複雑で面倒だ。

・シロナガスクジラは長生きだ。

100年以上生きるよ。年齢測定には耳垢を調べます。

再設計

前回の制作で3mの模型を飛ばしてみたところ、ほとんど浮力が得られなかったので改めて浮力を出してみた。根拠のない勝手なカンだと、もって飛行時間2.3分がいいところ。クジラはかなり細長く横広い、そしてみんなで操ることを考えると2.3分では難しいと予想ができる。今使っているバーナーを二つにしてみたらどうだろう。ダブルバーナー!単純にカッコいいし火力も上がるはずだ。しかしそれだけではすぐに冷えてしまうので、やはり体積を少し増やすことを考えてみる。そんな訳で設計し直し。なんで制作前に気づかなかったんだろう。まぁ、今となっては仕方がない。