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霧の昔話

霧のことを考えていて、かつて体験した濃霧を思い出しました。
大学の課題締め切りの前日に、どうしてもアイディアが浮かばず、友達と深夜に海へ向かいました。海に近づくほど霧が濃くなり、海岸に付く頃には夜が明けたにも関わらず、数メートル先も見えない状態。車を止めて、砂浜から波打ち際まで歩きます。海に近づくほど霧は濃くなり、波の音を頼りに足を運びます。突然現れる穏やかな波。朝凪だったため霧も停滞しています。友達の声が聞こえますが、姿は見えません。波に足を潜らせ、振り返っても何も見えず、孤島に居る印象。ただただ、白い世界と波の音が聞こえる世界でした。

なぜか友達と海に向かって叫びます。自分の声すらも波の音と霧に吸い込まれてゆきます。

自然と叫んでしまったのですが、たぶん、叫ぶことくらいしかできなかったからです。

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