トトロ in 八国山
前日まで心配されていた雨もやみ、8時に集まりトトロやその他の道具を車に入れる。そして北山小学校へ。もうすでに実行委員や他の団体の方は準備に入っていた。僕らも荷物をおろし、指定された場所へ行く。グラウンドに降りてみると少し湿気は多いものの、気温もちょうどいい。そしてなにより心配していた風も落ち着いている。荷物を運び終え、フライトの打ち合わせをする。用意してきたBGMをみんなで聞いてテイクオフなどの段取りを説明してみるが、どうもイメージが一致しない。最終的には「やってみりゃぁ分かるだろ」といういつもの感じ。まぁ、やってみよう。
10時に子どもまつりが始まり続々と子どもたちが来場する。しかしやはり風が心配。僕らのスペースの前では子どもたちがシャボン玉を作って遊んでいる。基本的には安定しているのだが、たまに突風が吹く状態が続いていた。この突風に幾度となくやられた記憶がよみがえる。1回目のフライトは12時半からだ。この待つ時間がツライ。とにかくソワソワ落ち着かないのだ。やはり待っている時間にもなにか企画を考えればよかったと思う。子どもたちや通りかかる人たちも不思議そうな顔で僕らを見る。なんとも気まずい。。
ようやく12時半が近づき準備にかかる。インフレを設置し、トトロを包んでいたブルーシートを広げる。ステージ企画の歌が終わった直後に飛ばす予定になっている。トトロを広げると数人の子どもが集まってくる。ステージ企画が終わり、BGMが流れ始める。いざ、インフレ開始!が、意外に早く膨らんでいく。この6mという大きさの気球は僕らも初めてのためどのくらいでふくらむのかわからなかったが、予想以上に早い。BGMに合わせるためインフレーターを止めたりしながら時間を合わせる。心配していた風が少しずつ吹き始める。しかし、ここまで来てもう止められない、やってしまえ、やるしかない。その勢いでバーナー点火。さすがにこの音は初めて見る人は驚くようだ。バーナーを入れるとすぐにむくむくと起き上がってくる。さすが6mだ、何ごとも早い。子どもが周りで見守るなか、バーナリングを続ける。風が強くなってきた。トトロが仰がれる。浮力が出てきた。テイクオフだ!
手が離されると風に流れながらトトロが昇っていく。上はもっと風が吹いているようだ。風が吹いている場合、ほとんどが一方方向に流されるはずなのだが、風が舞っているためあちらこちらへとトトロが動く。偶然なのだが、まさに映画でサツキとメイを乗せたトトロが夜空を舞うような情景だ。この北山小学校の近くには鉄道が走っていたり、高圧電線がある。操作不能でそれらに影響を与えたらとんでもないことになる。そこはさすが今までトップロープ係(ロープの中では最も難しい)だったヒロトが風を詠みつつトトロを操る。そしてBGMに合わせてトトロが降りてきた。1回目のフライトとしては大成功だっただろう。
2回目、午後2時半からのフライトを前に打ち合わせをする。なにか子どもが関われることがないだろうかと話ていると、フライト後のトトロの中に入るのはどうか?と案がでる。まぁ、もちろん壊れるだろうが、もう十分飛んだだろう。(今回のフライトで8回くらい)ということで2時半になりスタンバイ。1回目のフライトと比べると風がほぼ無風でコンディションは最高だ。僕らも落ち着いた状態でテイクオフができた。2回目ということもあり、子どももたくさん集まっている。無風なので高く飛ばすことができた。50m近く飛んだんじゃないかな。BGMとともにトトロが降りてくる。子どもたちが集まってくる。入っていいことを告げ、一人、二人が入ると、次々に飛び込んでくる。入った子どもは中で飛び跳ね、やっぱり、、破けた。まぁ、破けることは予測していたが、こんなに早く激しく、細かく破かれるとは思わなかったのでびっくりする。最後は子どもも含めてみんなで片付けをした。
片付けが終わると他の団体の方から「大丈夫だったのですか?」と声をかけられる。僕たちとしては飛ばしたあとはいつも燃やしているし、子どもが喜んでくれることがいいと思った。子どもにしてみれば、トトロを破くという意識は無く、紙を破く面白さを楽しんでいたのだと思う。しかしながら子どもがトトロを破く姿を見て周りで見ている大人は心が痛んだだろう。
このトトロで何回目の制作になるだろうか。今まで今回やってみたことで他の課題が明らかになったと思う。今後やるべきことが少し見えてきた気がする。
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