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鳥と絵と美的感覚

ブンチョウはモネよりピカソ派…慶大教授ら実験

慶応大の渡辺茂教授(動物心理学)らが、鳥にも絵画の「好み」があることを初めて突き止めた。人間の美的感覚がどのように生まれたかを解明する手がかりになる成果で、1月13日からパリで開かれる国際シンポジウムで発表する。
研究方法というのが
鳥かご内に三つのモニターを設置。それぞれにピカソに代表されるキュービズムと、モネやルノワールらの印象派の絵画、濃淡を変えた灰色の画面各30点を、7秒ごとに切り替わるよう映した。その上で、各モニターの前にとどまる時間を赤外線センサーで調べ、時間が長いほど、その絵を「好き」と判定した。
結果
ブンチョウ7羽のうち5羽はキュービズム、1羽は印象派の絵を好み、残り1羽は明確な好みを示さなかった。さらに、日本画とキュービズムを比べた実験も行ったところ、半々に好みが分かれた。

とあるけど、これが「人間の美的感覚がどのように生まれたか」の解明につながるのか非常に疑問に思う。

「好みがあることを突き止めた」とあるが、モニターの前に居ただけで、「ん?何かヘンなもんがある」とか「ご飯まだかなぁ」とか「この絵はさっきのと比べて補色対比がキツすぎてイヤだなぁ」とか思ってたのかもしれない。

それに、人間でもキュビズムが好きな人もいれば、印象派が好きな人もいるだろう。さらには印象派とくくった中にたくさんの画家がいて、個々が描いた膨大な数の絵画があり、見る人の分だけ好みがあるだろう。

さらに、7羽の結果だけで「突き止めた」と言っていいのか。

そもそも、「人間の美的感覚の解明」として鳥で実験するというのは意味があるのだろうか。

絵画というものを科学という学問で捉えることで面白いものになるのだろうか。

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